2008年12月10日水曜日

学習心理学Ⅱ第9,10回 言語行動・ルール支配行動

11月27日と12月4日の2回で,言語行動とそれに関連するルール支配行動を扱った。

言語行動は一般的に,ヒトに特有のものと考えられることが多いが,いわゆる文字言語を含めて,他者とのコミュニケーションがその機能の中心であることを考えたとき,特有でなくなることに気づくことはそれほど難しくないだろう。たとえばアイヌ民族のように,ヒトであっても文字言語を持たない文化がある一方で,ミツバチやイルカなどのように他個体に情報を伝える方法を持っている動物がいることもよく知られている。

行動分析学から言語行動を見つめたときの何よりの特徴は,言語行動も他の一般の行動と同様に(ということは,ラットがレバーを押したりハトがキーをつついたりするのと同様に),獲得され,維持され,抑制されるということである。マンド,タクト,エコーイックと分類される獲得・維持過程だけでなく,そうした言語行動を分析することによって,操作的に「意識」の分析ができるということである。

0 件のコメント: