2008年11月26日水曜日

学習心理学Ⅱ第5~8回 弁別刺激・刺激性制御

学習心理学の方も,このブログで触れるのは久々になってしまった。この間,小テストの実施,11月初旬には私の都合で休講もあった。とりあえず,この間に授業で扱った,弁部刺激または三項強化随伴性と,刺激性制御のファイルを挙げておく。

11月13日に第1回小テストを実施した。そしてその翌週20日に返却し,解説した。この解説と個別対応のために時間がかかってしまい,予定していた授業内容に進めなかったことについては,私の対応のまずさが原因と,反省している。

心理学(共通教育) 第5~9回 発達・学習

第5回から第9回までの発達と学習のファイルを1度にアップしました。ファイルは発達のものと学習のものと別々になっています。

学習心理学者,しかもちょっと「古いタイプ」と分類されてしまうような学習心理学者である私にとって,発達や,次回以降に扱う感覚・知覚などのやはり「古典的な」心理学の領域がずっと継続的に維持されているのを横目に見つつ,学習心理学者を自称することに何となく気がひけてしまうような状況になってしまっているのは残念至極です。

発達と学習は,人間を形作る基礎的なふたつの過程であることに変わりはありません。ちょっと難しく書けば,Skinnerが言う3つの水準での「変異と選択」(このブログのタイトルそのままです)のうちの,系統発生あるいは種に働く水準として発達過程は人間が一般的にどのように年齢と共に発達していくかを記述するのに対して,発達をベースに,個体発生や行動に働く水準として学習過程は,ひとりひとりが経験・つまり環境との関わりによって変化していくかを記述的・予測的に「個性を形作る過程」としてあることに,基本的にかわりはありません。発達も学習もそれぞれが,(誤解を怖れずに言えば)表層的な人間のありようを扱う領域と違って,根本のところで人間を理解する視点であるために,心理学の中ではずっと中心的な位置を占めるものであるはずなのだとは思うのですが,最近の「学習」の軽視のされ方は何とも言いようがありません。これについては,別のところで触れた拙文もありますので,もし興味があればご一読いただければと思います(このリンクは2008年11月26日現在生きています)。

きょうはたまたま大島剛先生の発達心理学概論の授業で,表象をキーワードに,保存,頭足人,心の理論(これについてもまた議論はさまざま)といった,重要な概念について,概観していただいていた。私が扱った発達にせよ,学習にせよ,本当にそれは入口から2~3歩だけ足を踏み入れただけに過ぎなくて,じつはその先にこそ,本当に面白いことが待っていると言いたくなってしまうのはいつに変わらぬことである。ならば,最初からその先の面白いことを聴かせてくれと頼まれてもそれはできない相談。なぜならば,入口できちんと言葉や基本的な概念を理解していなければ,その先に待っているもっと面白いことはとても理解できないからなのです。意地悪という非難の声が聞こえそうですが,決して「意地悪」ではありません。

長い休止のお詫び

全く更新せずファイルもアップせずの日々が続いてしまいました。

授業で配布するプリントも翌週以降は配らない言い訳は,このページからオリジナルのファイルをダウンロードできるということであるにも関わらず,申し訳ない日々が続いてしまいました。

これからまた順次アップしていきます。とりあえず,お詫びのコメントを。