2009年1月30日金曜日

前期一般入試終了しました

28日からA1,A2そしてきょうのB方式と,大切な入学試験がありました。若干名の欠席者がいたのは残念ですが,幸い天候にも恵まれて無事に終えることができました。

A1は,前にも書いたように,本学だけでなく,大阪,三田,姫路,豊岡,米子,岡山,広島,高松,松山と全10会場で,A2は,大阪,三田,姫路,岡山と全5会場で実施されました。1科目入試のB方式も含めて3日連続で受験という熱心な受験生もいて,入試課としても,1教員としてもありがたい限りです。受験会場が毎日変わって,広島→岡山→本学,豊岡→姫路→本学といったパターンの受験生もいました。慣れない旅や場所で連日緊張の受験で,疲れてしまったのではと思います。明日からの週末はゆっくり休んで,よい知らせが届くのを待っていてください。もちろん入試の判定は厳正に行いますから,ご期待に添えないこともありますが,受験はまだまだ続きます。センター利用,今年度新設の中期A方式,後期D方式,児童教育学科を除く学科ではAOでの受験も可能です。万が一,今回の受験で希望が叶わなくても捲土重来を期してください。

2009年1月19日月曜日

センター試験お疲れ様でした

一昨日,昨日と,センター試験。指定校,協定校,公募制など,いわゆる推薦入試によって入学する学生が多くなったとはいえ,また,大学志願者数が大学の総定員を下回る,全入時代に入ったとはいえ,これからのセンター試験(ちなみに私が受験したのは共通一次)や私立大学の一般入試が,入学試験のメインであることには変わりない。

高校訪問でお話しを伺っていると,推薦入試をあまり好まない高校の先生は少なくない。秋から年内で進学先が決まってしまうために,センター試験や国公立の二次,私立大学の一般入試の準備をしなくなってしまう。そしてそのために,もしセンター試験などの準備をしなければならない状況で本格的に勉強したときに見えてくる伸びしろを十分に伸ばしてあげることなく卒業~入学に至ってしまうと言うのかその主たる理由である。宜なるかな。

今年に入ってずいぶんと寒い日が続いていたところ,日本晴れとまではいかないまでも,それほど寒くなく,また親和の会場に至る交通機関にも支障なく,無事に終えることができた。実はと,ここで書いてしまうのがよいのかどうかわからないまま書いてしまえば,細かなミスや手落ちが親和の会場でも発生したのは事実である。大きかったのはリスニングの再開テスト。

親和の入試本部にも放送局や新聞社から頻繁に取材(というか,事故が起こっているかどうかの確認)がたびたびある。そして,報道機関は,特にリスニングでの事故を鬼の首を取ったように書き立てる状況が毎年続いている。一体何の目的があるのだろう。50万相当の受験生がいて,今年だと250件程度だから0.05%の事故である。

これについては確率の低さを理由にむしろ高く評価すべきと言う意見もあろうし,けれども,ひとりひとりの受験生にとって見れば重大事であるという意見もあろう。今回,たまたま再開テストになった経験を通じて誤解を怖れずに書けば,再開テストになったとしても,規定通りの対応をすることで,大きな影響はないように感じられた。同じ条件で,公正に実施することが,いかなるテストでも必須だろうが,現実問題として全く同じ条件での実施は不可能である。テストによって知りたい受験生の学力をテスト結果が反映するとしても,受験場の場所,広さ,監督官,椅子の座り心地,気温,湿度,あるいは受験生自身の当日の体調なども,試験結果を左右する剰余変数に違いない。こうした条件をすべて揃えることはどだい不可能である。その中でできるだけ公正に実施しようとしたときに生じてしまう不具合については,一定の規則をもって対応する以外にない。再度書けば,今回は幸いなことに受験生自身は大きな影響もなく,再開テストを受験してくれた。もちろん,次年度以降も,公正に実施できるような態勢を準備しなければと考えている。

さて,センター試験が終わると,関西では私立大学の一般入試の時期である。親和でも28日から3日間,神戸だけでなく,28日には大阪,三田,豊岡,姫路,岡山,広島,高松,松山,米子と10会場で試験を実施する。それぞれの会場で,自分の実力を十分に発揮して悔いのない試験となるようにと思う。

2009年1月14日水曜日

心理学(共通教育) 第12~13回 認知

きょうの授業では,まず授業評価アンケートを実施。そのあと来週以降の予定を確認して,記憶のテーマについて進めた。

いろいろなことがわかっていっても,結局今のところは記憶を定着させるためには反復して記銘すること,手がかりを系統立てるなりしてたくさん作って記銘すること程度しか,記憶力を高める方法はない。人間が日常的に行っている活動を説明して意味づける程度である。もちろん,それに意味がないわけではない。ただ,浦沢直樹のPlutoに出てくるように記憶のチップがロボットであれ使えれば,記憶の方略は大展開することになるが,そのときにはまたまた自由意志云々という議論が噴出しそうでもある。

来週のテストについての確認。開始時刻は13:00。範囲は,学習,知覚,認知の3つのテーマ。ただし,認知はきょう授業で扱ったところまでである。きょうのところまでのファイルをアップしてあるから,参考にしてほしい。形式は4択で20問。各2点で40点満点。ただし,フィフティ・フィフティを使って,2つに○をつけてもよいこととするが,その場合は正解しても1点である。つまり,2点か0点かという場合に1点でも確実に獲得したいという場合の方略として使ってもよいこととする。内容は基礎的な用語や概念をきちんと理解しているかどうかを確認するものである。配布したプリントで穴埋めとなっているところ(アップしたファイルでは違う色で表記されているところ)をきちんと勉強していれば難しくない問題のはず。

2009年1月13日火曜日

女と男

NHKで面白いシリーズをやっています。NHKスペシャル・シリーズ女と男 (ちょっと前までなら男と女という題だったのかも)。最新科学が読み解く性という副題が付いています。

いわゆるウーマンリブというスローガンの下に,女性解放運動が盛んだった時代が,もう半世紀近く前のことになります。盛んでなくても,雇用機会均等をはじめとして性差の捉え方は,その運動以来大きな変化をもたらしました。

一方で,やはり女と男は違っているのだと数多く報告されるようにもなってきました。何だか,ネズミもハトもサルもチンパンジーもヒトも同じだという主張に対する反論のようにも聞こえます。また,人間は生まれながらにして平等であるというスローガンに対する反論のようでもあります。

同じとか違うという表現は,何においてという判断する側面と,その基準が明示されない限り,意味がありません。「女も男も一緒でしょ」という表現は,何だかわかったようでわからないようで,わからないようでわかるような気がします。そこには,おそらく,何が同じで何が違うかということを暗黙裏に探し出しているからかも知れません。もう少し書くなら,では男がみんな同じかといえばそれもまた,違うところもあり,同じ所もあります。日本人の男ならという表現も,さらに,20代の日本人の男,働いている20代の日本人の男,働いている20代の日本人の男,関西で,事務職で,etc.etc.・・・。どこまでいっても,一緒か違うかという話は終わりがありません。属性や経験はひとりひとり異なっていますから。

閑話休題。ここで問題になっている女と男の違いというのは,生物学的なレベルの話であり,おそらくは,胎児期から始まる性ホルモンの働きの効果の違いについての話でしょう。実はビデオに録画したまままだ再生していないのですが,Anne MoreとDavid Jesselが今から20年近く前に出版したBrainsexという刺激的なタイトルの本でも,Louann Brizendineが2~3年前に出版したThe Female Brainでも,生物学的な違い(性が理由も何もなくて生じるわけはありませんし,それが種または遺伝子の保存を結果としてもたらしていることは,現代の生物学での前提でもあります)を,どのような側面で,どのような基準で異なるかを明らかにしています。

日常的な生活の中で感じることや得ることのできる知識と,科学的にわかっていくことの違いと共通点もまた面白いテーマですが,これについては近いうちにその第1弾を覚え書きとして発表する予定です。

2009年1月8日木曜日

学習心理学Ⅱ レポート締め切りました

23時でレポートの受付を締め切りました。

ざっと見た限りでは,2枚以上書いている学生はそれほど多くありません。
また,このレポートのフィードバックが欲しいというコメントがありました。
今回は申し訳ありませんが,個別のフィードバックでなく,授業内,または
このブログでフィードバックをさせていただければと思っています。

学習心理学Ⅱ 第12回 行動と感情・認知

全く遅くなってしまいましたが,昨年の最後の授業のスライドをアップしました。

2009年1月7日水曜日

あけましておめでとうございます

何とか松の内のご挨拶。ことしは丑年ということで,漱石が芥川に送った手紙の文句などを年賀状に書きました。要は,焦ることなく地道にやっていきなさいというお話なのだが,私は昔からそのようなことが比較的苦手と感じている。動物実験などは本当に地道に毎日,好んでやっていたけれど,なかなか好きでないことを継続することは難しい。当たり前の話だけれど,それが大切なのだという,自分に対する戒めみたいなものである。

さて,心理学も学習心理学も締め切りが迫っていて,すこしずつメールで送ってきてくれる人がいる。長くないというよりも,むしろまとまりすぎたものもあるが,レポート全体で伝えたいことが何かが明確であれば,長短は次の問題である。そのメッセージを伝えるために必要な文言を連ねていけば,自ずと長さはある程度のところに収まってくるように思う。

実は私自身も論文の締め切りを抱えているのだけれど,それもまた,下書きでなく,ブレインストーミングして伝えたいことをまずまとめて,論文の大枠を作ることから始めるのがつねである。よほど慣れていけば頭の中で考えてまとめることも可能になるだろうが,それまでは,紙やパソコンで思ったことをつらつらと書き連ねて,視覚的にとらえることがポイントを見つけ出して全体を構成するためには必要なように感じる。

年明け,年の初めと言いながら,授業は2~3週間で終わってしまう。心理学であれ,学習心理学であれ,何かを自分の力で考える練習になってくれればと思う。