今日でごく基礎的な過程についての話が終了。興奮性条件づけ,抑制性条件づけ,般化,分化,高次条件づけ,そして3つの刺激とそれに対応する3つの反応。
きょうの話はごく単純な内容だったのだけれど,追加した方がよいかと思うことが二つある。ひとつは,獲得遅延テストのこと,もうひとつは条件づけが言及する範囲について。
きょうのリアクションペーパーには難しかったというコメント,とりわけ消去の理由(獲得遅延テストを使った説明)が難しかったというコメントが多かった。論理的な思考はよいとしても,実験のロジックについてある程度理解できていないと,きょうの実験やデータについて理解すること難しいかもしれない。研究法が重要である理由の一つでもある。
もうひとつの条件づけが言及する範囲というのは,授業の後で個人的に質問に来てくれた学生との話で気づかせてくれたことである。犬の話とか,Aくんの話とかいろいろ話すのはわかるが,条件づけって何なのかという(ニュアンスが違っていたらごめんなさい)質問である。条件づけはあくまで説明する手段である。一番重要なのは事実,そこで観察される事実,つまり私たちの行動である。犬の唾液分泌であれ,Aくんを見たときのどきどきであれ,それらは事実である。それを説明すると共通した原理で説明できるのだと言うことがわかってもらうべきこと,つまりパヴロフ型条件づけがどのような現象かがわかってもらうべきことなのである。
さて,来週(5月22日)は授業で予告したとおりに休講。現時点では補講の必要はないと考えている。翌々週(5月29日)が確認テスト。出題範囲は,パヴロフ型条件づけの3回分。行動のタイプとか科学とはという話については出題しない。基本的な用語とそれらの日常例が書ければ十分である。但し,持ち込みはすべて不可。10分から15分程度で解答できる内容を予定している。
再来週に向けて準備を頑張って下さい。
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