2008年1月25日金曜日

心理学研究法 課題レポートについて

課題レポートについて追加説明を少しだけ。参考文献も挙げると言いながら,この時間になってしまいました。期待して何度かアクセスしてくれた学生さんにはお待たせしました。

と,書きながら,これから書くこともそれほど具体的な内容でないことをあらかじめお断りしておいた方がよいかもしれません。

まず,Aについて。自分の知りたいこと,つまり,来年度以降,卒論で扱いたいと思っているテーマがあれば,それを具体的に研究するための計画を書いてくれれば十分。ただ,最後に話す倫理的な問題が課題として残るかもしれないが,具体的にどうすればその問題に対する回答が得られるかを考えてくれればよいのである。研究の全体像がどのようなものであるか,実験をはじめとする心理学の研究では,何かと何かを比較することで,独立変数が従属変数に及ぼす効果を査定することを思い出してもらえれば(理解していれば),特別に参考文献は必要ないだろう。

Cはもうすこしややこしいか。参考文献を考えていたのだけれど,あまりにも膨大な量になりそうで,具体的なものをここに挙げるのは止めにしたい。思いつくままに,名前を挙げれば,下條信輔,正高信男,河合隼雄,B.F.スキナー,H.アイゼンク,C.ロジャース,A.H.マズロー,S.フロイト,C.ユング,K.ローレンツ,茂木健一郎,柳澤桂子,中村桂子,多田富雄,養老孟司,H.エリクソン,J.ピアジェ,V.E.フランクルなどなど,長い長いリストができてしまう。つまり,実験的・科学的心理学が採用している方法(人間や人間のある側面を見つめる視点や方法)と,他の(自分が興味・関心を持つことのできる,あるいは,他の授業などで聴いて知っている)心理学者や心理学に関連する研究分野の研究法との違いを論じてくれればいいのである。ちなみに,上記の名前のリストを親和の図書館の蔵書検索にかけてみると,かなりの冊数があって,しかも貸し出し中でないものが多い。もちろん,こうした名前のリストは一部に過ぎない。たぶん授業の最初の頃に話したと記憶しているが,心理学が現在採用している,行動的,認知的,生理的,精神分析(力動)的,人間学的という5つのアプローチのことなどを思い出してもらえるとよいかもしれない。

このレポートに限ったことではないが,少し頭をひねって考えることは結構楽しい作業だということを,ついでに体験してもらえれば,よいレポートができあがると信じている。

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