2008年3月18日火曜日

一足お先に

ここ数日すっかり春めいてきた。卒業式らしき光景も何度もみかけた。親和の学位記授与式は22日,そして入学式は4月1日。きのうは,入学式に先駆けてAO方式での入学予定者に集まってもらって楽しい時間を過ごした。

AO方式の入試については(もちろんAO方式に限らないが),賛否両論ある。タイミング良く掲載されたきのう(3月17日付)の朝日新聞では,学力試験を課さないことによる問題点の指摘と慶應義塾大学の藤沢キャンパスでの成功例とを挙げていた。確かに,学力試験を回避するためというごくごく消極的な理由だけで利用するのであれば,個人的にはAO方式は必要ない。一方で,学力試験だけによる選抜にも,学力さえあれば適性も志向性も問題にしないで,ただいわゆる偏差値の高い学部,大学を目指したがために,不全感,不適応による中退といった望ましくない結果を招いてしまうこともある。おそらくは何でもそうなのだが,使い方を間違えてしまえば結果は望ましくないものになってしまうのだろう。

幸いなことに親和でもAO方式で入学した学生の多くが,学生生活そのものを楽しみ,また私たちが望む他の学生を牽引する役割を果たしてくれてきた。考えてみるまでもなく,一般入試のみで入学する学生は,入試以外で大学を訪れることも,大学生活を体験することも,在学生の雰囲気を知ることも,ましてや教員と時間をかけて話すことも,まず望むことは難しい。翻って,AOであれば,親和でもそれぞれ十分な時間をかけた2度の予備面接と本面接,合格決定後の教員とのやりとり(特に児童教育学科の先生方はとても時間と手間を惜しまずにかかわっているとのこと),この日の連絡会など,他の学生に先んじて大学の様子に馴染むことができる。つまり,一足お先に入学しているようなものと言えばいいのだろうか。

5月恒例の親和行事をはじめ,様々な場面で学科を主体的にリードしてくれるような存在に育って,今年のAO選抜も十分な効果を挙げたと言えるようにと期待している。

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