2008年4月17日木曜日

神戸松蔭 学習心理学Ⅰ第2回 行動のなぜと科学的説明

今年度も担当させていただく神戸松蔭女子学院大学での学習心理学ⅠとⅡ。内容は昨年度と基本的に同じものとする予定。

授業で使用したファイルは,パワーポイントではないけれど,ここからダウンロードできるようにしている。配布したプリントは,これらの一部だが,授業中にアドリブで話した内容についてはファイルには反映されていない。むしろ,このblogの中で,リアクションペーパーの内容などにも言及しつつ,書き込む予定である。

きょうの授業で話した科学としての心理学の問題は,何人かの学生には理解しづらかったようである。哲学と心理学はつながりを感じられるけれど,科学と心理学とはつながらないという反応があった。授業中にも話したように,哲学と科学とは基本的には同じものだった。Phil(愛する)+Sophia(智)としての哲学,Scere(知る)を語源に持つ科学。心理学が日本に学問として入ってきたときには,すでに今でいうところの自然科学の多くはいわゆる哲学からは枝分かれして独立した学問として成立していたのに対して,心理学は依然として哲学の中に含まれている学問であった。さらに,これは奇妙なことだと私は思うが,哲学は大学の「文学部」の中に置かれてしまったために,心理学もそこから枝分かれした後も,日本では「文学部」の中に当初置かれてしまっていた。

現在,心理学は非常に様々な学部の中に,名称も様々に設置されている。神戸親和では発達教育学部,神戸松蔭では人間科学部,私が卒業した大学では,文学部,教育学部,人間科学部の3つの学部にそれぞれ心理学科に近いものが置かれていたし,学位を取得した大学では,生命科学部(含まれている学科は,解剖学・発生生物学,生化学・分子生物学, 生物学, 人間コミュニケーション科学, 薬(理)学, 音声・言語学, 生理学)に置かれていた。

結局は,心理学が非常に広範な領域や方法論を持っている学問であること,学習心理学や行動分析学はその中で,科学的な視点を持つアプローチであること,他の心理学の領域と排他的な関係でなく相補的な関係(なぜなら,心理学が研究対象としている人間そのものが多面的な存在であるから)にあることがわかってもらえれば十分である。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

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