2007年11月6日火曜日

心理学研究法 第6回 (11月5日)


予定より少し多めにビデオを見る。アイの初期の実験の様子(コップ重ねも含めて)や今回は見ていないがローレンツの実験の様子などは,もう長い間何度も見直しているけれど,毎回それなりに楽しい。ビデオ自体というのもそうだし,学生の反応を見るのも含めて。

たまたま先週の学習心理学の授業でもそうだったのだけれど,ラットのレバー押しとか自動反応形成のビデオは,その様子自体を「とても興味深い」と感じる学生は多くない。オペラント条件づけで,オペラントの定義を理解して,しかも,私たちの日常行動が持っている「機能」がレバー押しで抽象されていることを理解できるようになるには,行動分析学の理念やその基盤としている哲学である徹底的行動主義をある程度理解してからでないと難しい。

尤も,私は学部2年生のとき,ラットのレバー押しを実験演習の実験供覧の授業の後,もういちど動物実験室に自分から出かけていって見せてもらった覚えがある。今考えると実にナイーヴだったのだけれど,ミュラーリャー,重さの弁別,要求水準etc.どんな実験でもその実験自体も楽しく感じたし,さらに,そのようにして何かが「少しでも」わかっていく過程に感心していた。そしてそうしたわかるまでの過程,わかることの喜びのようなものを,学生に伝えることができればいいと,いつも思う。リアクションペーパーに,ネズミが可愛かったとか面白かったというものが必ず1~2枚はあるのだけれど,逆に可哀想というものもそれと同数以上あるというのが実態。

授業で紹介したサイ・モンゴメリの「彼女たちの類人猿」(平凡社)は親和の図書館には入っていません。また,ほーほー堂をはじめ多くのオンライン書店で入手できず,amazonのマーケットプレイスに現時点で4冊あるだけのようです。希望があれば,吉野まで。

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